母語が日本語の人は、「出る」と「出す」を無意識に使い分けているのではないでしょうか。
ところが、日本語を学習する人にとって、同じ「出」という感じが使われているにも関わらず「出(だ)す」と「出(で)る」で読み方と意味が変わるのはなんとも紛らわしいようです。
「出る」と「出す」は、日常生活でよく使われる動詞で、形は似ていますが意味が異なります。「出る」は自動詞、「出す」は他動詞として使われることが一般的です。
「出る」と「出す」の違い
- 出る(でる): 自然に何かが現れる動作を表します。「外に出る」「涙が出る」のように、自発的な動きです。
- 出す(だす): 何かを外に向けて動かすことを意味します。「ゴミを出す」「声を出す」のように、自分の意思で何かを動かす動作です。
自動詞と他動詞の違い
「出る」は自分自身が動くことを表し、「出す」は誰かが何かを動かすことを意味します。「電車が出る」は電車自身が動き始めること、「電車を出す」は誰かが電車を動かすことを表します。
例文で理解しよう
- 出る: 「家を出る」= 自分で家から出る
- 出す: 「お金を出す」= お金を取り出す
「出る」は自然な動き、「出す」は意図的な動きです。
「出る」と「出す」は、主体の動きや意図によって使い分けられます。「出る」は自然に現れる動き、「出す」は意図的な行為を表します。