タイピングに訓令式の名残が

前回のブログでは、ヘボン式と訓令式の違いについてお伝えしました。「ヘボン式でもいいんじゃないか」と思う方もいるかもしれません。しかし、デジタル環境で正確に日本語を表記する際には、訓令式の表記が必要になります

例えば、PCでローマ字入力する際、「東京」という地名を入力するとしましょう。ヘボン式の表記は “Tokyo” ですが、このまま入力すると「ときょ」と出力されてしまいます。一方、訓令式では “Toukyou” と入力することで、正しく「とうきょう」と変換されます。

この違いは、ローマ字表記の方式によって、長音の表記方法が異なることに起因しています。ヘボン式では長音を表記しませんが、訓令式では「う」や「お」を使って長音を表記します。そのため、訓令式による入力でないと、正確に日本語を表記できないことがあるのです。

日本の学校でもパソコンやタブレットを使った学習が増えてきましたが、タイピングの練習の時だけは訓令式のローマ字表記が顔を見せるかもしれませんね。