生成AIやGoogle翻訳、DeepLなど、翻訳技術の進歩は目覚ましく、リアルタイムで高度な翻訳ができるようになりました。「もう外国語を学ぶ必要はないのでは?」という声も聞こえてます。
しかし、日本の学校で外国籍児童に日本語を教えた経験から、翻訳ツールには限界があるといえます。
まず、翻訳の精度の問題です。日常会話では文脈に沿って多くの言葉が省略され、お互いが理解している前提条件を言葉にしないことがあります。このような微妙なニュアンスを翻訳アプリが完璧に理解することは困難です。
次に、現実的な使用場面の制約です。グループ活動や体育の時間、教室間の移動時など、常にタブレットやスマホを持ち歩けない状況は数多くあります。
やはり、会話はタイムレスに行いたいもの。翻訳ソフトに助けられることもありますが、逐一デバイスを介したコミュニケーションはお互いストレスがたまることもあります。
意思疎通を図るためには、まだまだ生身の言葉が必要です。